訪問美容師が気をつける感染症と予防について

訪問美容の現場では、高齢者や体力の低下した方など、感染症にかかりやすい利用者と接することが多くあります。

そのため、すべてのお客様に対して「絶対に感染させてはいけない、もしかしたら感染しているかもしれない」という前提で行動し、感染予防を徹底することが求められると思います。

 訪問美容師が気をつけなければならない感染症についてと予防についてお伝えできればと思います。

だいず
だいず

サロンでの業務とは環境や前提がまるで違うことを理解しておかないとお客様を危険にさらしてしまうかもしれませね。要チェックです!

感染症とその要因

感染症には、ノロウイルス、インフルエンザ、肝炎ウイルス、ヘルペスウイルス、そして新型コロナウイルスなど、身近でありながら重症化のリスクがあるものが数多く存在します。

これらの感染症は、以下の3つの要因が揃うことで発症します。

  1. 感染源:ウイルスや細菌が存在する人や物(体液、血液、汚染された器具など)
  2. 感染経路:ウイルスなどが体内に入る道筋(接触・飛沫・空気感染など)
  3. 感受性のある人:感染しやすい状態にある人(高齢者、乳幼児、持病のある人など)

この3要素のいずれかを断つことで、感染のリスクを下げることができます。

主な感染経路と具体例

感染経路は主に以下の3種類に分類されます。

  • 接触感染:最も頻度が高く、汚染された物品や体液に直接触れることで感染します。ノロウイルスやO157などが代表例です。適切な手洗いや物品交換が行われていないと感染のリスクが高まります。
  • 空気感染:ウイルスが空気中を浮遊し、それを吸い込むことで感染します。結核や水痘がこの経路に該当します。対応には個室管理やN95マスクの着用が必要です。
  • 飛沫感染:咳やくしゃみなどによって飛んだしぶきを吸い込むことで感染します。インフルエンザなどがこの例です。また、感染者が触れたドアノブなどを介してウイルスが飛散し、それを吸い込むことでも感染します。

標準予防策

標準予防策とは、すべての人に対して同じように行う基本的な感染予防対策です。
血液、体液、排泄物、傷口、膿、痰、粘液などには直接触れないことを大原則とし、必要に応じて以下のような対応を行います。

  • 作業時にはマスクと作業着を着用する
  • 顔そりや傷のある部位に触れる場合は使い捨てのビニール手袋を使用する
  • お客様一人ごとにタオルやクロスを交換し、使用器具もその都度消毒する
  • 手洗いやアルコール消毒を徹底し、うがいも習慣づける
  • 吐しゃ物がかかった場合は、流水でしっかりと洗い流すことを忘れずに

現場での具体的な注意点

実際の訪問美容の現場では、感染予防のために以下のような点にも注意を払う必要があります。

  • タオルに体液が付着した場合は迷わず廃棄する
  • 床に手や膝をつかない(落ちたものを拾う時、車椅子の調整をする時なども含む)
  • シャンプー時に使うフェイスシートは使い捨てタイプを使用する
  • 手湿疹や切り傷などがある場合は、医療用の指サックを活用する

これらの対応は、自分自身の身を守るためであると同時に、お客様の健康を守るためでもあります。「今は症状が出ていないだけで、自分もお客様も感染しているかもしれない」という意識を常に持ち、どんな時でも気を緩めず、丁寧な対応を心がけることが重要です。

だいず
だいず

ただ非接触、だけではなくしっかりと感染症の理解をお客様と共有することで正しく安全な距離感をお客様と結べると思っています。

だいず

はじめまして。だいずと申します。

20年間美容師として兵庫県のサロンで働いております。

美容のお仕事は好きで日々充実しておりましたが、近年母が要介護認定を受けました。

それまで介護や福祉といった分野に明るくなかったのですが、すこしずつ調べていくうちに介護の世界に興味を持つようになりました。
自分が今まで培ってきた技術を用いて困っている方への手助けができるかもしれない。
そういった思いが日々強くなって行きました。
 気持ちの赴くままに訪問美容師としての知識や技術を履修していきました。

今までサロンに来ていただける方だけをお客様だと考え、目の前のお客様に満足いただけるよう努めておりましたが、

今、私は訪問美容師として様々な場所で、いろいろなお客様と出会い、今まで見えなかったことが少し、見えるようになってきていると実感しています。 
 
 今、私が髪を切ることは、まだ見ぬ方々との、出会いを紡ぐことでした。

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